2020年2月、第92回アカデミー賞が開催され史上初となる韓国映画『パラサイト』が作品賞を受賞するなど、大きな盛り上がりをみせましたよね。そんな輝かしいアカデミー賞の裏で、盛り上がっているのが「ラジー賞(ゴールデンラズベリー賞)」です!
「ラジー賞(ゴールデンラズベリー賞)」とは、1年間で公開された映画の中から「最低」の作品を選ぶ皮肉たっぷりの映画祭で、今年もついに発表されました。今年のラジー賞授賞式は新型コロナウイルス感染拡大を受けてイベントとしては実施されず、3月16日に受賞結果のみ発表。
本記事では、そんな名誉ある(?)ラジー賞の結果を全てご紹介いたします!
最低映画を決める”ラジー賞” 受賞結果
ラジー賞(ゴールデンラズベリー賞) は、米国内外における1,071名のゴールデンラズベリー財団メンバーのオンライン投票によって選ばれる最低映画賞です。それでは第40回ラジー賞の結果を見ていきましょう!
最低映画賞:『キャッツ』
”今年1番最低の映画”に見事(?)輝いたのは、『キャッツ』 です!
この結果は誰もが想定していたのではないでしょうか。日本での評価も低く、海外での評価は最低の本作。私も鑑賞しましたが、まあCGで作られた猫人間が不気味だった印象しかありません(笑)
ロッテントマトでの評価は20%と超低評価! 中には「ゴミ映画」なんて評価する人もいて大荒れだった本作。ある意味今年の映画界を賑わした話題作になったともいえますね(笑)
最低主演俳優賞:ジョン・トラボルタ / 『The Fanatic(原題)』&『Trading Paint(原題)』
主演を務めた2作品で、まさかの ”今年の最低主演俳優” ダブル受賞を果たしたのが、ジョン・トラボルタです。このダブル受賞は悲しすぎる快挙。。
ジョン・トラボルタは『パルプフィクション』や『ヘアスプレー』にて日本でもお馴染みのハリウッド俳優ですよね。最近はちょっと不調なのかマイナーな作品への出演が多いイメージがありますね。
『The Fanatic(原題)』 は ジョン・トラボルタ演じる主人公が、大ファンのアクション俳優ハンター・ダンバーをストーキングするというスリラー映画。 『TRADING PAINT(原題)』 は過酷なダートトラックレースの世界に生きる男たちの生き様を描いたカーアクション 映画です。(日本では劇場公開しなかったものの、新宿シネマカリテで開催された映画祭「カリコレ2019」にて上映されました)
『TRADING PAINT(原題)』 に至っては、ロッテントマトでの評価は0%という辛辣な結果に(泣)
ジェームズ・フランコ『キャッツ』
デヴィッド・ハーバー『Hellboy(原題)』
マシュー・マコノヒー『セレニティー 平穏の海』
シルベスター・スタローン『ランボー ラスト・ブラッド』
ジョン・トラボルタ『The Fanatic(原題)』『TRADING PAINT(原題)』👑
最低主演女優賞:ヒラリー・ダフ /『ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊』
”今年の最低主演女優” に見事選ばれたのは、 『ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊』 から ヒラリー・ダフです。
本作は、タランティーノ監督『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でも題材になったシャロン・テート殺人事件を扱っており、事件に至るまでの3日間を描いたスリラー映画です。ヒラリー・ダフはそんなシャロンを演じています。日本でも2019年8月30日に公開されました。
ちょうど本作を見逃していたので、評価低いですがある意味すごく観たい作品でもあります(笑)
ヒラリー・ダフと言えば、一昔前のディズニー・チャンネル「リジー&Lizzie」にて主人公リジー役でブレイクした女優さんで、映画自体はそこまで出演本数は多くないイメージ。そんな彼女の主演作ということもあり、やっぱり気になりますね!
ヒラリー・ダフ『 ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊 』 👑
アン・ハサウェイ『セレニティー 平穏の海』
フランチェスカ・ヘイワード『キャッツ』
タイラー・ペリー『Tyler Perry’s A Madea Family Funeral(原題)』
レベル・ウィルソン『THE HUSTLE(原題)』
最低助演男優賞:ジェームズ・コーデン /『キャッツ』
”最低助演男優”に見事選ばれたのが、『 キャッツ 』からジェームズ・コーデンです!
イギリスの人気コメディアンのジェームズ・コーデンは、町一番のお金持ちでグルメな紳士猫を演じました。『キャッツ』への酷評については、ジェームズ・コーデン自らネタにしているのでご本人は全然気にしなそうですね(笑)
むしろ良い自虐ネタができたくらいに受け止めているのではないでしょうか。
ジェームズ・コーデン『キャッツ』👑
タイラー・ペリー『Tyler Perry’s A Madea Family Funeral(原題)』Joe役
タイラー・ペリー『Tyler Perry’s A Madea Family Funeral(原題)』Uncle Heathrow役
セス・ローガン『zeroville(原題)』
ブルース・ウィリス『ミスター・ガラス』
最低助演女優賞:レベル・ウィルソン /『キャッツ』
”最低助演女優賞”に選ばれたのは、『キャッツ』からレベル・ウィルソンです!
『キャッツ』では、昼はずっと座りっぱなしで絶対動かないのに、夜になると活発になってネズミ取りなどの教育に励むおばさん猫のジェニエニドッツを演じました。
ジェームズ・コーデン同様にレベル・ウィルソンも本作への酷評を自らネタにしています。
第92回アカデミー賞の視覚効果賞のプレゼンターを務めたジェームズ・ゴーディンとレベル・ウィルソン。猫の衣装とメイクアップで登場した彼らはノミネート者の発表前に「実写版『キャッツ』の出演者として、私たち以上に視覚効果の重要さを理解している人は他にいません」 と自虐して笑いを取りました(笑)
ジェシカ・チャステイン『X-MEN: ダーク・フェニックス』
キャシー・デイビス『Tyler Perry’s A Madea Family Funeral(原題)』
ジュディ・デンチ『キャッツ』
フィネサ・ピネダ『ランボー ラスト・ブラッド』
レベル・ウィルソン『キャッツ』👑
最低監督賞:トム・フーパー /『キャッツ』
”最低監督賞”に選ばれたのが、またしても『キャッツ』からトム・フーパーです。
トム・クーパーといえば『英国王のスピーチ』や『レ・ミゼラブル』といった名作を作り上げ、彼自身もアカデミー監督賞を受賞した名監督!
そんな名監督トム・クーパーだからこそ、『キャッツ』に対する期待は高かったのだと思います。。レビューの中には「トム・クーパーは36時間寝てなかったのか、頭が機能していなかったのかもしれない 」などと期待外れだったというものが目立ちました。
フレッド・ダースト『The Fanatic(原題)』
ジェームズ・フランコ『zeroville(原題)』
エイドリアン・グランバーグ『ランボー ラスト・ブラッド』
トム・クーパー『キャッツ』👑
ニール・マーシャル『Hellboy(原題)』
最低脚本賞:リー・ホール&トムフーパー /『キャッツ』
リー・ホール&トム・クーパー『キャッツ』👑
ダニエル・ファランド『 ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊 』
アンドリュー・コスビー『Hellboy(原題)』
タイラー・ペリー『Tyler Perry’s A Madea Family Funeral(原題)』
マシュー・シルニック&シルベスター・スタローン『ランボー ラスト・ブラッド』
最低リメイク・続編・盗作(パクリ)賞:『ランボー ラスト・ブラッド』
最低リメイク・続編・盗作(パクリ)賞を見事受賞したのは、『ランボー ラスト・ブラッド』!
そもそも、最低リメイク・続編・盗作(パクリ)賞とは、その年の最低な前日譚・続編・リメイク・その他・過去作品のパクリや盗作としか思えないような作品に贈られる賞です。過去には、『ファンタスティック・フォー』や『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part2』なども受賞しています(笑)
本作は、海外では2019年9月に公開しておりますが、日本公開は2020年6月26日です。大人気シリーズ「ランボー」の最終編ということで期待している方も多いかと思いますが、なかなか残念な評価ということを事前に知ってハードルを下げておいた方がいいかもしれません(笑)
人命軽視と公共物破壊しまくり賞:『ランボー ラスト・ブラッド』
人命軽視と公共物破壊しまくり作品賞に輝いたのは、またもや『ランボー ラスト・ブラッド』!
人命軽視と公共物破壊しまくり作品賞とは、その名の通り、人の命を軽視して、公共物を破壊しまくった最低映画を表彰する部門です。じつはこの部門は1998年に一度だけ設けられた部門だったのですが、今年、22年ぶりに復活しました(笑)
ちなみに、『ジョーカー』がノミネートしており驚きです。。
汚名挽回賞:エディ・マーフィー『ルディ・レイ・ムーア』
汚名挽回賞とは、過去にラジー賞を受賞したが、そのキャリアが挽回していることを表彰する賞です。
ラジー賞で唯一の名誉とも言える(笑)そんな汚名挽回賞に輝いたのが、『ルディ・レイ・ムーア』よりエディ・マーフィーです!
『ルディ・レイ・ムーア』は、きわどい下ネタを連発するスタイルで1970年代に活躍したミュージシャンでコメディアンのルディ・レイ・ムーアを描いた伝記映画
Netflixオリジナル映画なので、Netflix会員なら誰でも見ることができますよ。
エディ・マーフィー『ルディ・レイ・ムーア』👑
キアヌ・リーブス『ジョン・ウィック:パラベラム』『トイ・ストーリー4』
アダム・サンドラー『アンカット・ダイヤモンド』
ジェニファー・ロペス『ハスラーズ』
ウィル・スミス『アラジン』
まとめ
以上、ラジー賞受賞結果発表のご紹介でした!
アカデミー賞は誰もが知る映画祭ですが、意外と知らない人も多いのがこの皮肉たっぷりのラジー賞(笑)
今年は映画『キャッツ』の圧勝でしたね・・・!
かなり辛辣ですが、ある意味面白い映画祭なので是非今後も注目してみてください!
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