もうすぐ世界最高峰の映画の祭典「第92回アカデミー賞授賞式」
アカデミー賞は、1929年から続く古く歴史ある映画祭。各国の興行成績に多大な影響を与えるほど影響力は大きく、世界で一番大きな映画祭といえるでしょう。
2020年で第92回を迎えるアカデミー賞は、2020年2月10日(月) 日本時間午前8:30〜から授賞式が開幕!ノミネート作品から受賞を果たすのは一体どの作品か?気になりますよね!
アメリカの大手映画サイトRottenTomatoes(ロッテントマト)が、第92回アカデミー賞の受賞結果を大予想していたので本記事にてご紹介いたします!
RottenTomatoes(ロッテントマト)とは
RottenTomatoes(ロッテントマト)は、映画批評サイトの中では”大本命”と言われるほどで、アメリカのみならず全世界で信頼されている映画レビューサイトです。
RottenTomatoes(ロッテントマト)は、映画批評家からの評価を、星でもスコアでもなく”トマトのフレッシュ度”で表現してします。100点満点をトマトの鮮度で表現しており、点数は悪いと傷んでぐちゃぐちゃなトマトになります(笑)
RottenTomatoesが第92回アカデミー賞受賞大予想!
RottenTomatoes(ロッテントマト)の批評家たちがアカデミー賞の受賞結果を徹底予想!意外な作品が想定されていたりと、なかなか面白い予想でしたので私個人的予想やコメントと合わせてご紹介させていただきます。
作品賞 / BEST PICTURE
受賞予想:『パラサイト 半地下の家族』(2019)
アカデミー賞の最大の注目部門である作品賞ですが、RottenTomatoes(ロッテントマト)の批評家たちが予想した作品は、なんと『パラサイト 半地下の家族』!
ポン・ジュノの『パラサイト 半地下の家族』が受賞すべきです!私たちの議論の中では『1917 命をかけた伝令』がおそらく安定だという意見が出ましたが、映画業界人のほぼすべての人がパラサイトを高く評価しています。そして、私たちは”安定”ではなくポン・ジュノ監督に大きく期待することにしました。もし韓国映画の本作が作品賞を受賞するとハリウッドに大きな歴史を作るでしょう。
RottenTomatoesより
個人的には『1917 命をかけた伝令』なのではないのか?と想定していますが、韓国映画が『ジョーカー』や『1917 命をかけた伝令』などのハリウッド大作を勝ち抜いて作品賞を受賞するその瞬間を見てみたいと期待もしています!もし本当に作品賞を受賞したら映画史上の快挙です!!
主演男優賞 / BEST ACTOR
- アントニオ・バンデラス『ペイン・アンド・グローリー』
- レオナルド・ディカプリオ『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
- アダム・ドライバー『マリッジ・ストーリー』
- ホアキン・フェニックス『ジョーカー』
- ジョナサン・プライス『2人のローマ教皇』
受賞予想:ホアキン・フェニックス /『ジョーカー』(2019)
各映画祭にて主演男優賞を総ナメしているホアキン・フェニックスがやはり有力候補として挙げられています!
バットマンの最高の敵”ジョーカー”を演じて並外れた演技力を魅せたホアキン・フェニックスは、今年ずっと最前線にいるホットな俳優です。はじめ、私たちは『マリッジ・ストーリー』のアダム・ドライバーが有力候補と想定しましたが『ジョーカー』が今シーズンのほどんどの映画祭にて主演男優賞を席巻したので、ホアキン・フェニックスの受賞はかなり期待されます。
RottenTomatoesより
実は、個人的にも主演男優賞はホアキン・フェニックスで決まりではないかと予想しています。『ジョーカー』におけるホアキン・フェニックスは”素晴らしい演技”というよりもはや”怪演”。ゴールデングローブ賞でも主演男優賞を受賞し、今年はもう彼の独占レースではないでしょうか。
主演女優賞 / BEST ACTRESS
- シンシア・エリボ『ハリエット』
- スカーレット・ヨハンソン『マリッジ・ストーリー』
- シアーシャ・ローナン『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
- シャーリーズ・セロン『スキャンダル』
- レニー・ゼルウィガー『ジュディ 虹の彼方に』
受賞予想:レネー・ゼルウィガー /『ジュディ 虹の彼方に』(2019)
女優・俳優にとって最高の名誉である主演女優賞を受賞するのは『ジュディ 虹の彼方に』と想定されました!
ホアキン・フェニックス同様に彼女は今シーズン中、独占レースを走っています。そして当然のことです。レネーによるジュディ・ガーランドの演技は、なりすましを超えてジュディ・ガーランドを完全に捕らえています。
RottenTomatoesより
個人的にも『ジュディ 虹の彼方に』が大好きで、本作のレビュー記事や過去のアカデミー関連記事でも綴っていますが、本作のレネーは主演女優賞超期待される圧倒的な演技を魅せてくれました!とにかくレネー・ゼルウィガーがすごい!それに尽きます!永遠の歌姫ジュディ・ガーランドを演じるにあたり、全曲自ら歌い上げたレネーに是非是非受賞してほしいです!
助演男優賞 / BEST SUPPORTING ACTOR
- トム・ハンクス『A Beautiful Day in the Neighborhood』
- アンソニー・ホプキンス『2人のローマ教皇』
- アル・パチーノ『アイリッシュマン』
- ジョー・ペシ『アイリッシュマン』
- ブラッド・ピット『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
受賞予想:ブラッド・ピット /『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)
主演男優賞は各映画祭でも受賞されているブラッド・ピットが有力候補!
理由は単純です。
RottenTomatoes
彼が受賞した時に、スピーチで何を言うのか知りたいだけです(笑)
驚きのコメントですが(笑)ジョークではなくブラッド・ピットはかなり有力候補ですね。ゴールデングローブ賞でも助演男優賞を受賞し、そこでは『タイタニック』をネタにスピーチして話題になりました。
#ブラッドピット が『#ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド 』で助演男優賞🎊ブラピは「俺ならイカダを分け合うぜ」とスピーチ(笑)『タイタニック』でディカプリオがイカダとしてケイト・ウィンスレットにドアを差し出したけど、彼女は1人で乗ったからw #GoldenGlobes #ゴールデングローブ https://t.co/ocpS24gYFY
— トト (@toto_eiga_tabi) January 6, 2020
また、まだ鑑賞していないのでなんとも言えませんが『a beautiful day in the neighborhood』にてノミネートされたトム・ハンクスはどうなのか?と個人的に注目しています。
助演女優賞 / BEST SUPPORTING ACTRESS
- キャシー・ベイツ『リチャード・ジュエル』
- ローラ・ダーン『マリッジ・ストーリー』
- スカーレット・ヨハンソン『ジョジョ・ラビット』
- フローレンス・ピュー『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
- マーゴット・ロビー『スキャンダル』
受賞予想:ローラ・ダーン /『マリッジ・ストーリー』(2019)
Netflix制作の『マリッジ・ストーリー』からローラ・ダーンが助演女優賞受賞に予想されました!
今年1年を通して、ローラ・ダーンはハリウッドに無くてはならない存在であることを実感しました。また、オスカー獲得は彼女にとってもとても長い大きな夢であることでしょう。
RottenTomatoesより
Netflix制作の『マリッジ・ストーリー』は日本でも話題の映画ですよね。本作にて文句なく圧巻の演技を魅せたのが、凄腕女弁護士を演じたローラ・ダーン。果たして念願の受賞なるのか?同作で主演を務めたスカーレット・ヨハンソンは『ジョジョ・ラビット』にて助演女優賞にノミネート中。果たしてどうなるのか、注目です!
監督賞 / BEST DIRECTOR
- サム・メンデス『1917 命をかけた伝令』
- ポン・ジュノ『パラサイト 半地下の家族』
- マーティン・スコセッシ『アイリッシュマン』
- クエンティン・タランティーノ『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
- トッド・フィリップス『ジョーカー』
受賞予想:サム・メンデス /『1917 命をかけた伝令』(2019)
注目の監督賞は、『1917 命をかけた伝令』のサム・メンデス監督と予想!
『パラサイト 半地下の家族』ポン・ジュノ監督との激しい競争レースになるでしょう。しかしRottentomatoesスタッフの議論の中、僅差でポン・ジュノではなく『1917 命をかけた伝令』サム・メンデスを選びました。サム・メンデスは、ゴールデングローブの勝利によりアカデミー賞でも選ばれるのではないかと想定しています。
RottenTomatoesより
個人的には『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のタランティーノでは?と睨んでいますが果たしてどうなるのか?注目です!
脚本賞 / BEST ORIGINAL SCREENPLAY
- クエンティン・タランティーノ『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
- ポン・ジュノ&ハン・ジンウォン『パラサイト 半地下の家族』
- ノア・バームバック『マリッジ・ストーリー』
- ライアン・ジョンソン『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』
- サム・メンデス&クリスティ・ウィルソン=ケアンズ『1917 命をかけた伝令』
受賞予想:クエンティン・タランティーノ /『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)
脚本賞受賞の予想は、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のタランティーノ監督!
『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノとハン・ジンウォンも有力候補ですが、私たちはタランティーノのオリジナル脚本に対する姿勢を評価し、選びました。
RottenTomatoes
脚本賞は、『パラサイト 半地下の家族』か『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』かの競走レースになりそうです。個人的には『パラサイト 半地下の家族』のドンデン返し的なストーリー、そして細かいセリフの言い回しなどがとても好きなので是非、ポン・ジュノとハン・ジンウォンに受賞してほしいです!
脚色賞 / BEST ADAPTED SCREENPLAY
- グレタ・ガーウィグ『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
- スティーブン・ザイリアン『アイリッシュマン』
- アンソニー・マクカーテン『2人のローマ教皇』
- タイカ・ワイティティ 『ジョジョ・ラビット』
- トッド・フィリップス&スコット・シルバー『ジョーカー』
受賞予想:タイカ・ワイティティ / 『ジョジョ・ラビット』(2019)
日本でも先日公開され、話題沸騰中の『ジョジョ・ラビット』が脚色賞で予想されています。
『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』を有力候補と考えていましたが、各映画祭でのスピーチでタイカ・ワイティティの”毒舌風刺”に打ち負かされ、『ジョジョ・ラビット』を選部ことにしました。
RottenTomatoes
個人的にはあの若草物語から脚色された『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』を予想しています。若草物語を題材とした作品はこれまで数多く制作されてきましたが、本作では”結婚”や”夢”という女性が抱える悩みをテーマに脚色しており注目しています。
長編アニメーション賞 / ANIMATED FEATURE
受賞予想:『トイストーリー4』(2019)
日本でも大人気の「トイ・ストーリー」シリーズの最新作が予想されました!
今回ノミネートされている中でいい作品が多く、他の映画祭でも大賞を受賞しているものもありますが、アカデミー賞におけるアニメーション部門において、ピクサーは常勝組です。そのため、『トイストーリー4』が受賞すると確信しています。
RottenTomatoesより
日本では『トイストーリー4』以外は劇場上映されていない作品ばかりですね。アカデミー賞ではディズニーやピクサーが常連ということなので、予想通りになりそうですね…。
外国語映画賞 / INTERNATIONAL FEATURE FILM
受賞予想:『パラサイト 半地下の家族』(2019)
外国語映画賞の予想は『パラサイト 半地下の家族』!
もはやコメントは不要です。作品賞部門で唯一ノミネートされた外国語映画『パラサイト 半地下の家族』が必ず勝ちます。
RottenTomatoes
今年の外国語映画賞は、他のどの部門よりも1番予想がしやすいのではないでしょうか?これはもはやポン・ジュノ『パラサイト 半地下の家族』一択で決まりですね!
メイクアップ&ヘアスタイリング賞 / MAKEUP AND HAIRSTYLING
- 『スキャンダル』カズ・ヒロ他
- 『1917 命をかけた伝令』
- 『ジュディ 虹の彼方に』
- 『ジョーカー』
- 『マレフィセント2』
受賞予想:カズ・ヒロ /『スキャンダル』
メイクアップ&ヘアスタイリング賞の予想には『スキャンダル』が選ばれました!
シャーリーズ・セロンが元フォックス・ニュースのホストであるメギン・ケリー本人と瓜二つ。予告編を見た瞬間から確信しました。カズ・ヒロはまず受賞するでしょう。
RottenTomatoesより
実は今回ノミネートしているのが、日本人のカズ・ヒロ(辻一弘)というアーティストです。映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』(2017)にて、あの名優ゲイリー・オールドマンをイギリスの政治家ウィンストン・チャーチルに大変身させて見事に第90回アカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞。日本人が個人で受賞するのは25年ぶり!果たして今年も受賞なるのか?期待です。
衣裳デザイン賞 / COSTUME DESIGN
- ジャックリーン・ジュラン『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
- マイェス・C・ルベオ『ジョジョ・ラビット』
- アリアンヌ・フィリップス『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
- サンディ・パウエル&クリストファー・ピーターソン『アイリッシュマン』
- マーク・ブリッジス『ジョーカー』
受賞予想:ジャクリーヌ・デュラン / 『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2020)
衣装デザイン賞では『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』を大予想!
オスカーにおいてドレスが登場する映画は、他のノミネート作品と比較して受賞しやすい傾向があります。そのため『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』が最有力と言えます。
RottenTomatoes
南北戦争時代を舞台にした『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』には、古き良きおしゃれなドレスがたくさん登場します。それぞれのキャラクターの個性を生かしたドレス、そして劇中に登場する結婚式シーンのウェディングドレスも必見です。個人的には『ジョジョ・ラビット』の衣装デザインを担当したメイズ・C・ルベオも有力候補なのではと睨んでおります。
撮影賞 / CINEMATOGRAPHY
- ロジャー・ディーキンス『1917 命をかけた伝令』
- ロバート・リチャードソン『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
- ローレンス・シャー『ジョーカー』
- ロドリコ・プリエト『アイリッシュマン』
- ジェアリン・ブラシュケ『ライトハウス』(邦題未定)
受賞予想:ロジャー・ディーキンス / 『1917 命をかけた伝令』(2019)
『1917 命をかけた伝令』の撮影監督を担当したロジャー・ディーキンスに予想!
ロジャー・ディーキンスは現在の映画界に置いて”撮影の神”です。過去に12回撮影賞にノミネートされ、『ブレードランナー2049』で初の撮影賞受賞を果たしました。彼は自分の技術を分解し、メンデスの映画の撮影中に直面した課題について説明します。
RottenTomatoes
ノミネート作品の中でズバ抜けて注目されているのが『1917 命をかけた伝令』です!この作品は全編長回しで撮影されており、撮影監督の圧倒的な技術力を魅せつけてくれました。
感想
主演男優や主演女優、外国語映画賞など比較的想定しやすい部門もありますが、思いがけない結果がでてくるのがアカデミー賞の魅力!
とくに今年は、韓国映画『パラサイト』の存在がかなり大きいのではないでしょうか。もし作品賞に選ばれたらアカデミーの歴史に名を残すことになります。
白人ばかりが評価されるハリウッド。2013年『それでも夜が明ける』では初の黒人映画が作品賞に輝き、2019年にはメキシコ映画『ROMA/ローマ』が外国語映画で史上初の作品賞を受賞しました。アジア映画が選ばれる意味の深さ、ハリウッドの変化を感じます。
私個人的にも、そんな歴史的な瞬間をとても期待しています!
まとめ
今回は、
- RottenTomatoes(ロッテントマト)とは
- RottenTomatoesが第92回アカデミー賞受賞大予想!
- 感想
についてご紹介しました。
いよいよアカデミー賞授賞式まであと少し!
今年はアカデミーの歴史を覆す結果になるのか?注目です。
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