新型コロナウイルスの流行により、映画業界でも様々な影響がでてきています。緊急事態宣言下において、数多くの映画が公開延期となり映画館の営業も停止。これまでにない処置対応がされてきました。緊急事態宣言が解除されてからは、座席の感覚を空けるなどとする対応をしつつ映画館の営業も再開して少しずつ元の生活に戻ろうとしています。
そんな中で、気になるのが映画祭の実施について。毎年秋にはアジア最大の映画祭・東京国際映画祭をはじめ、2月頃にはハリウッドでアカデミー賞が開催されるなど、今後大きな映画祭が予定されています。しかし、世界的に広がる新型コロナウルスに配慮して、既に様々な国際映画祭が延期を発表。本記事ではそんな延期が発表された映画祭の情報をまとめてご紹介いたします。
新型コロナウイルスでキャンセル又は延期された国際映画祭
サンディエゴ・コミコン2020
毎年サンディエゴコンベンションセンターで開催されている「コミコン2020」はアメコミ・映画好きなら堪らない超ビッグイベントですよね。
今年は2020年7月23〜26日に開催予定だったコミコンですが、新型コロナウイルスの影響で正式にキャンセルと発表されました。主催者は同日程にて「Comic-Con at Home」を発表、オンラインで楽しめる内容へと変更されました。過去のコミコンの動画やPDFでダウンロードできるパンフレットなど、withコロナ時代ならではのコンテンツを楽しめることができます。また、来年のコミコンは2021年7月22-25日に予定されています。最新情報は公式サイトにて確認してください!
Hong Kong Filmart2020
アジア最大のコンテンツマーケットである「香港フィルマート2020」は、世界中の映画業界の発展と交流の場として世界各地から制作会社やバイヤー達が集うイベントです。もともと2020年3月末に開催予定でしたが、香港貿易開発評議会(HKTDC)は、2020年8月27日(木)に延期と決定し、「FILMART Online」にてオンライン開催すると発表されました。
作品とバイヤーを対象とした専用ページや、オンライン会議プラットフォームを通じてビジネスのチャンスの機会を作ります。詳細については、公式サイトにて随時更新される予定です。
第10回 北京国際映画祭2020
中国の首都・北京で開催され今年で10回目を迎える北京国際映画祭。新型コロナウイルスの流行の影響で、ゲスト・映画ファン・パートナー・観客の安全と健康を確保するため、4月下旬に予定されていた第10回北京国際映画祭は延期と発表されました。
やはり中国武漢から発祥し、中国各地で感染者が拡大しているため映画祭の実施にもかなり厳しく対応しているようです。北京国際映画祭にはアジアを代表する豪華俳優・女優が出席するため、個人的にも興味のある映画祭でしたが。。来年の実施に期待です!最新情報は公式サイトをチェックしてくださいね。
第73回 カンヌ国際映画祭2020
カンヌ国際映画祭は、1946年から続く長い歴史をもち、毎年5月にフランス南部のカンヌで開かれている世界で最も有名な国際映画祭の1つです。約180本の映画が上映され、そのうち18本が最高賞パルム・ドールを競うコンペティションにノミネートされます。日本からは過去に是枝裕和監督の『万引き家族』がパルムドールを獲得して大ヒットしましたよね。
今年で第73回目を迎えるカンヌ国際映画祭ですが、 開催予定だった5月12日〜23日が正式に延期され6月末~7月上旬の開催が検討されていましたが、フランス政府の方針を受けて再延期を余儀なくされ、中止を発表しました。
映画館での上映を第一に考えるカンヌ国際映画祭では、オンラインでの開催はせず、秋以降に開催されるベネチア国際映画祭、トロント国際映画祭などと連携しての開催を目指すようです。最新情報は公式サイトをチェックしてください。
2020アヌシー国際アニメーション映画祭
世界で最も長い歴史と規模を誇るアニメーションの国際映画祭である「アヌシー国際アニメーション映画祭」は、世界最大のアニメの映画祭です。過去には、宮崎駿・高畑勲・湯浅政明監督が長編部門でクリスタル賞に輝いています。
今年で60周年を迎えるアヌシー国際アニメーション映画祭は、6月15〜20日に開催予定でしたが新型コロナウイルスの影響により2020年はオンラインで現地時間6月15日~30日に開催されることになりました。
今年は、日本からはコンペティション長編部門で、村野佑太監督『ぼくらの7日間戦争』、山崎貴監督『ルパン三世THE FIRST』、コンペティションTV映画部門では湯浅政明監督のNetflixオリジナルアニメシリーズ「日本沈没2020」が上映される予定です。最新情報は公式サイトをチェックしてください。
第93回 アカデミー賞
誰もが知る映画の祭典、アカデミー賞。今年はアジア映画初の『パラサイト 半地下の家族』が作品賞に選ばれて大きな話題にもなりましたよね。そんなアカデミー賞も既に開催日の変更を発表しました。当初は2021年2月28日を予定していたが、映画業界が新型コロナウイルスの影響を大きく受けたことを考慮して、2ヶ月遅らせて4月25日に開催します。
選考対象の作品については、本来であれば前年(12月31日まで)に公開された作品を対象としているが、今回に限っては2020年1月1日から2021年2月28日までと対象となる期間を広げるとのこと。ノミネーションは3月15日に発表される予定です。最新情報は公式サイトをご確認ください。
第33回 東京国際映画祭
東京で開催されるアジア最大級の国際映画祭「東京国際映画祭」は、今年も10月に実施を予定しています。新型コロナウイルスの状況次第ではありますが、現時点では通常通りに開催する予定で動いているようです。公式サイトには以下のように発表されました。
東京国際映画祭では、10月31日の開催に向けて予定通り作品エントリーを開始すべきか悩み、議論を重ねて参りましたが、こんな時期だからこそ、開催に向けての準備を前向きに進めていくべきとの結論に至りました。
勿論、映画祭の開催には、参加される映画関係者や映画ファン、そしてそこで働くスタッフの安全が確保されていることが絶対条件です。
従って、今後の感染状況の推移次第で、その絶対条件が保証されない状況となれば、躊躇なく延期や中止を含めた様々なオプションを検討するつもりですが、今は、命を危険に晒しながら懸命に努力されている医療関係者の皆様、そしてこの困難な状況を辛抱強く耐え忍んでいる人々の苦労が報われて、10月末の映画祭の開催に向けて事態が収束することを強く祈っています。
最近では、都内だけでも毎日50人近くの新規感染者が出ており、コロナの第二波も来るのではないかと警戒されていますよね。個人的には10月の開催は少し難しい or 制限付きの開催になるのではないかのかと考えています。最新情報は公式サイトをチェックしてくださいね!
まとめ
以上、新型コロナウイルスでキャンセル又は延期された国際映画祭についてご紹介いたしました。
映画好きにとってビッグイベントでもある国際映画祭。受賞結果によって映画の興行収入が大きく左右されることもあり、毎年注目されていますよね。
今年は、例年通りとは行かなそうですが、早くコロナが収束して煌びやかな映画祭が開催されることを楽しみにしています!
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