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今こそ観るべき!政治がテーマのおすすめ映画9選!

2020 5/12
今こそ観るべき!政治がテーマのおすすめ映画9選!

新型コロナウイルス対策をきっかけに、若い人の中でも注目されているのが政治について。各国の対策から、色々な問題や課題が浮き彫りになっていますよね。でも政治って難しくて苦手。しかも堅苦しい文章ばかりの新聞や本はなかなか読み進められない…って方も多いのではないでしょうか?

そんな方におすすめなのが、映画で政治を学ぶこと!本記事では今だからこそ観るべき!政治を扱ったおすすめの映画を、テーマ別にご紹介いたします。

目次

おすすめの政治映画 【政府 vs マスコミ】

新聞記者(2019)

画像引用:映画.com

まず最初にご紹介するのが、2020年度 第43回日本アカデミー賞で作品賞・主演男優賞・主演女優賞の3冠を獲得した『新聞記者です!『怪しい彼女』や『サニー永遠の仲間たち』で知られる韓国の演技派女優シム・ウンギョンと松坂桃李がダブル主演を務めた社会派サスペンス。

東都新聞の記者・吉岡エリカのもとに、医療系大学新設計画に関する極秘情報が匿名FAXで届く。日本人の父と韓国人の母のもとアメリカで育ち、強い思いを秘めて日本の新聞社で働く彼女は、真相を突き止めるべく調査に乗り出す。一方、内閣情報調査室の官僚・杉原は、現政権に不都合なニュースをコントロールする任務に葛藤していた。そんなある日、杉原は尊敬するかつての上司・神崎と久々に再会するが、神崎はその数日後に投身自殺をしてしまう。真実に迫ろうともがく吉岡と、政権の暗部に気づき選択を迫られる杉原。そんな2人の人生が交差し、ある事実が明らかになる…。

本作はあくまでフィクションですが、「森友・加計学園問題」といった現実に起こっている事件を彷彿するような内容を扱っており、リアルティのある作品で話題に。日本でも賛否両論様々な意見がありますが、日本アカデミー賞にて作品賞、主演の2人が主演男優・女優賞を獲得するなど、今の問題を浮き彫りにした作品としてしっかり評価されています。

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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017)

次にご紹介するのが、巨匠スティーブン・スピルバーグ監督 × メリル・ストリープ × トム・ハンクスが初共演した社会派ドラマ『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』です。

本作は、ベトナム戦争を分析・記録したアメリカ国防総省の最高機密文書=通称「ペンタゴン・ペーパーズ」の内容を暴露したワシントン・ポストの2人のジャーナリストの実話を描いた作品。

リチャード・ニクソン大統領政権下の71年、ベトナム戦争を分析・記録した国防省の最高機密文書=通称「ペンタゴン・ペーパーズ」の存在をニューヨーク・タイムズがスクープし、政府の欺瞞が明らかにされる。ライバル紙でもあるワシントン・ポスト紙は、亡き夫に代わり発行人・社主に就任していた女性キャサリン・グラハムのもと、編集主幹のベン・ブラッドリーらが文書の入手に奔走。なんとか文書を手に入れることに成功するが、ニクソン政権は記事を書いたニューヨーク・タイムズの差し止めを要求。新たに記事を掲載すれば、ワシントン・ポストも同じ目にあうことが危惧された。記事の掲載を巡り会社の経営陣とブラッドリーら記者たちの意見は対立し、キャサリンは経営か報道の自由かの間で難しい判断を迫られる…。

本作は、実際にあった出来事を映画化したこともあってリアリティ。政治におけるマスコミがどれだけ重要な役割を果たしているのか、そしてそれに対する政府からの圧力にどう対応するかを教えてくれる作品です。

おすすめの政治映画 【政治の知られざる裏事情】

バイス(2018)

次にご紹介するのが、ブッシュ政権でアメリカ史上最も権力を持った副大統領と言われ、9・11後のアメリカをイラク戦争へと導いたとされる副大統領のディック・チェイニーを描いた『バイスです。

1960年代半ば、酒癖の悪い青年だったチェイニーは、後に妻となる恋人リンに叱責されたことをきっかけに政界の道へと進み、型破りな下院議員ドナルド・ラムズフェルドの下で政治の裏表を学んでいく。やがて権力の虜になり、頭角を現すチェイニーは、大統領首席補佐官、国防長官を歴任し、ジョージ・W・ブッシュ政権で副大統領の座に就くが……。

アメリカのイラン戦争の背景に、ブッシュ政権を裏で操っていたディック・チェイニーに焦点を当てた本作。私は恥ずかしながらこの映画を観るまでディック・チェイニーを知りませんでした(汗)いつの時代、どの国でも大統領ばかりが目立ってしまいますが、彼のような裏の存在にまで目を向けることの重要性を教えてくれます。政治を扱った映画ではありますが、本作はテンポも良くエンターテイメントとしても楽しむことができますよ!

スノーデン(2017)

次にご紹介するのは、アメリカ政府による個人情報監視の実態を暴いた元CIA職員エドワード・スノーデンの実話をジョセフ・ゴードン=レビット主演で映画化した『スノーデン』です。

2013年6月、イギリスのガーディアン誌が報じたスクープにより、アメリカ政府が秘密裏に構築した国際的監視プログラムの存在が発覚する。ガーディアン誌にその情報を提供したのは、アメリカ国家安全保障局NSAの職員である29歳の青年エドワード・スノーデンだった。国を愛する平凡な若者だったスノーデンが、輝かしいキャリアと幸せな人生を捨ててまで世界に伝えたかった、全世界の個人情報が監視されている事実と危機感とは…?

普段手にしているスマホやPCから一般人の個人情報も政府に監視されていたという衝撃の事実に私も公開当時は驚きました…。アメリカ政府の機密を暴露したスノーデンは英雄か?国家の裏切り者か?是非、映画を観て考えてみましょう。

ブレグジット EU離脱(2019)

次にご紹介するのが、まだ記憶に新しいイギリスのEU離脱(=ブレグジット)をめぐる国民投票の舞台裏を扱った『ブレグジット EU離脱』です。EU離脱の意見が対立する“離脱派”と“残留派”のせめぎ合いの真相を、イギリス俳優ベネディクト・カンバーバッチ主演で描いています。

2016年。政治戦略家ドミニク・カミングスは、EU離脱国民投票に向けて、イギリス独立党のロビイストから離脱派の選挙参謀になるよう依頼される。依頼を受けた彼は、データアナリストの協力のもと、高度なアルゴリズムを使い、相手陣営も知らない有権者でありながら投票したことのない人々「存在しないはずの300万人」を得票のターゲットに絞り込む。そしてソーシャルメディアで離脱を訴えるキャンペーンを始めるのだが…。

本作は、国民選挙の裏で活躍する政治戦略家に焦点を当てた作品!視点が新しくてかなり面白かったです。選挙は「マーケティング活動」であり、どんなターゲットに何のメッセージをどう伝えるか?を戦略的に考えなければいけないんですね…。

個人的にも大好きなカンバーバッチですが、本作ではおでこ広めな可愛いヘアスタイルを披露(笑)

おすすめの政治映画 【民主化デモ】

タクシー運転手 約束は海を越えて(2017)

次にご紹介するのは、1980年に多数の死傷者を出した韓国の光州事件を世界に伝えたドイツ人記者と、彼を事件の現場まで送り届けたタクシー運転手の実話をベースに描いた『タクシー運転手 約束は海を越えて』です。主人公のタクシー運転手を演じるのは、第92回アカデミー賞で作品賞を獲得した『パラサイト』でも主演を務めたソン・ガンホ。

1980年5月、民主化を求める大規模な学生・民衆デモが起こり、光州では市民を暴徒とみなした軍が厳戒態勢を敷いていた。「通行禁止時間までに光州に行ったら大金を支払う」というドイツ人記者ピーターを乗せ、光州を目指すことになったソウルのタクシー運転手マンソプは、約束のタクシー代を受け取りたい一心で機転を利かせて検問を切り抜け、時間ギリギリにピーターを光州まで送り届けることに成功する。留守番をさせている11歳の娘が気になるため、危険な光州から早く立ち去りたいマンソプだったが、軍から激しい攻撃を受けるデモ隊の若者を目の当たりにして、ソウルで報道されていた内容との違いを思い知る…。

当時はまだインターネットが誕生する前だったので、光州で起こっている警察による酷い行為は海外はもちろん、ソウルでも報道されていませんでした。そこでドイツ人記者が命をかけて現場を取材して海外に伝えて世界が初めてその事実を知ったのです。本作は、個人的にも大好きな映画の1つで、涙なしでは観ることができません(泣)

ジョシュア 大国に抗った少年(2017)

次にご紹介するのは、香港での民主化デモを取り上げたドキュメンタリー映画『ジョシュア 大国に抗った少年』です。

2017年、中国政府の干渉に断固として反対し、香港の自治権を求める10代の活動家ジョシュア・ウォンに密着したドキュメンタリー映画。彼の熱い主張に賛同した若者たちが、香港の街で抗議運動「雨傘運動」を進めていくが…。

2019年から現在でも、香港の民主化デモが活発になっており、日本でもよく報道されていましたよね。この活動のその原点とも言えるのが本作で取り上げている「雨傘運動」です。香港の民主化運動を理解する入り口にピッタリの映画と言えるでしょう。

おすすめの政治映画 【知っておきたい日本の政治】

小説吉田学校(1983)

次にご紹介するのが、戦後日本の保守政権内権力闘争を描いた映画『小説吉田学校』です。映画のポスターからして古臭そう…と思われる方もいるかもしれませんが、現在の自民党政権にも繋がる部分が多いのが本作です。劇中には、吉田茂、三木武吉、鳩山一郎、池田勇人、佐藤栄作など戦後政治の人物が実名で登場して日本の戦後政治史を描いています。

GHQによる占領下にあった戦後、日本の命運を賭けて政界を生き抜いた”吉田本流”。内閣総理大臣・吉田茂は、池田隼人・佐藤栄作といった「吉田学校」門下生を率いて、日本の講和独立を果たすが……。

恥ずかしい話ですが、私は日本史には疎くて(世界史専攻でした….)ここに登場する実在の人物の半分以上を知らないレベルでした(笑)映像も演技も時代を感じますが、現在の日本の政治にかなり影響している背景を描いているので、勉強として是非観ていただきたいです!

主戦場(2019)

ポスター画像
画像引用:映画.com

最後にご紹介するのが、日系アメリカ人映像作家ミキ・デザキが慰安婦問題をめぐる論争をさまざまな角度から検証・分析したドキュメンタリー『主戦場』です。

慰安婦問題について、デザキの胸をよぎるさまざまな疑問。慰安婦たちは性奴隷だったのか、本当に強制連行はあったのか、元慰安婦たちの証言はなぜブレるのか、日本政府の謝罪と法的責任とは……。この問題を検証すべく、日本、アメリカ、韓国、肯定派と否定派それぞれの立場で論争の中心にいる人びとに取材を敢行。さらに膨大な量のニュース映像や記事の検証を交え、慰安婦問題を検証していく。

本作は、第25回KAWASAKIしんゆり映画祭での上映に対して”抗議”が集まり、上映中止したことで物議を醸した話題作でもります。どうしても慰安婦問題を扱っているので、反対する意見もたくさんあるわけですね。上映中止に対して、是枝裕和監督や白石和彌監督からは「表現の自由」を訴えて上映再開を求める声も上がり…と上映反対派と賛成派に大きく分かれて話題になりニュースにもよく取り上げられていました。

実は近年、映画業界での”表現の自由”が課題になっており、池松壮亮主演の『宮本から君へ』なども助成金不交付問題などで話題になっていますよね。近い未来にもしかしたら政治的な規制によって、日本では今後観ることができなくなるかもしれない映画が『主戦場』なのです。

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まとめ

以上、今こそ観るべき!政治をテーマにしたおすすめ映画 9 選でした。

アメリカでは、俳優が現大統領のトランプを正面きって批判するツイートをしたり、過去の政権の過ちを突きつける『バイス』のような映画が常識のように作られています

しかし、日本ではすぐに炎上してしまい、俳優の政治的発言はもってのほか、政治的な映画もなかなか表立って制作することが難しいですね。そんな社会の中で堂々と公開された『新聞記者』は今後の日本を変える突破口になるのではないでしょうか?

気になる作品があれば是非観てみてくださいね!

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この記事を書いた人

映画と一人旅が趣味な女子。海外在住。
旅先で訪れた映画館やおすすめの海外映画などを紹介します。

好きなジャンルはミュージカル、ドラマ、サイコスリラー。
カッコいい女優と、渋い俳優をみると喜びます。
英語は映画で勉強中。

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