1950年の朝鮮戦争下。まだ若く訓練されていない学生兵士が仁川上陸作戦を成功させるために投入された長沙上陸作戦の前線へ…。実話に基づいて忘れられた朝鮮戦争の英雄たちの姿を描いた韓国の戦争映画『The Battle of Jangsari』をいち早くウォッチしてきました!
人気K-POPアイドル「SHINee」のイ・ミンホが出演しており、日本でも話題になっている本作。そんな映画『The Battle of Jangsari』の概要やあらすじ、そして実際に私がみた感想、気になる日本公開についてご紹介いたします!
映画『The Battle of Jangsari(長沙里:忘れられた英雄たち)』概要
まずは、映画のあらすじ、キャストやスタッフなどの基本情報についてご紹介します。
あらすじ
1950年、朝鮮戦争下の韓国。北朝鮮に攻められていた韓国は、戦争の流れを変えるべく仁川を奪還を狙い、長沙上陸作戦を計画する。しかし、そこに投げ込まれたのはたった2週間のキャンプ訓練を受けた平均年齢17歳の学生兵士772人。食料もなく、中古の武器を片手に少年たちは母国のために前線に立つのだった…。
キャスト
キム・ミョンミン(イ・ミョンジュン役)
主演を務めたのは、韓国俳優キム・ミョンミンです。ドラマ「白い巨塔」などで知られており、韓国を代表するベテラン俳優の1人とも言われています。本作では、前線に繰り出される子供たちを気遣いながら、現場の上官として闘い続けたイ・ミョンジュンを演じています。
ミンホ(チェ・ソンピル役)
韓国の人気アイドルグループSHINeeのメンバーのミンホの出演も話題に!
日本でもかなり有名な方ですよね(韓国アイドル事情に全く詳しくない私でも知っている!)
北朝鮮から一家で韓国へ逃げて、韓国軍として戦争に志願した少年という、難しい役どころを演じています。劇中では北朝鮮の方言も見事にこなしていました。
作品情報
原題 | 장사리: 잊혀진 영웅들 |
英題 | The Battle of Jangsari |
製作国 | 韓国 |
ジャンル | 戦争 |
上映時間 | 104分 |
監督 | クァク・キョンテク |
キャスト | キム・ミョンミン、ミーガン・フォックス、ミンホ 他 |
映画『The Battle of Jangsari(長沙里:忘れられた英雄たち)』見どころ
無邪気な学生兵士を演じる若手俳優たちの自然な演技!
本作での真の主演は、学生兵士を演じた若手俳優たち!
平均年齢17歳の無邪気で純粋な兵士の細かいセリフや表情まで、丁寧に作りこまれていました。キョトンとした表情は武器を持っているただの子供そのものです。
友達とふざけあったり、喧嘩っ早かったり、ヤキモチをやいたり、少年ぽい演出がたくさんあります。私のお気に入りは、ある兵士が「この戦争が終わったらアメリカにいきてえ。美人なアメリカ人と遊んでもらうんだ」と若い少年ならではの淡い夢を語るシーン(笑)
そんな無邪気な子供たちの夢や未来を戦争は容赦なく潰していく、彼らの無邪気さと戦争の惨さのコントラストをうまく出しています。
戦場ジャーナリストの視点からみた朝鮮戦争を描く
本作には、アメリカ人の女性ジャーナリストが登場します。
そんな女性ジャーナリスト・マギーを演じるのが『トランスフォーマー』シリーズでも知られているミーガン・フォックスです。
彼女は、2週間キャンプで訓練されただけの学生を戦場の前線に行かせた軍上層部に不信をもち、その真相を追いつめていく女性ジャーナリストを演じています。
ちなみに、マギーというキャラクターも実際に当時朝鮮戦争で記者をしていた2名のアメリカ人女性をモデルにしています。
感想
韓国や香港で評判が良いと聞いて、韓国人の友人と観てきました。
結論から言ってしまうと、可もなく不可もなし(笑)
戦争映画を数多く観ていると、まあよくある話だなと思ってしまいます。また、人間ドラマの感動的な要素を意識しすぎて、オーバーすぎる演出も多々あり、あり得ないような偶然が起こったりします。
ただ、朝鮮戦争で平均年齢17歳の子供たちが前線に放り投げこまれたという「長沙上陸作戦」を知らなかったので、色々と勉強になりました。また、アメリカ軍にとって、韓国軍は対ロシアに向けての”コマ”でしかなかったのかなと思うような描写があります。そんな協力関係にあるはずの韓国軍とアメリカ軍の微妙な関係も描かれていたのも興味深かったです。
ちなみに韓国人の友達の感想は「つまらなかった」でした(笑)
おすすめ度 2.5点 / 5点
- 役者に興味がある方におすすめ!
- 朝鮮戦争の歴史に興味がある方におすすめ!
戦争映画好きの方からしたら、面白みにかけてしまうかもしれませんが、ミンホのファンで彼の演技を楽しみたい!という方や、朝鮮戦争について興味がある方にとっては良い映画かもしれませんね!
ちなみに朝鮮戦争を扱った映画なら、『ブラザーフット』もおススメです!
海外からの評価
海外での反応はどうでしょうか?
- アメリカの有名映画サイト、IMDBでは、5.9 / 10点
- アメリカの辛口レビュー映画サイト、Rottentomatoでは、 43 / 100点
- 韓国のレビューサイト、WATCHAでは4.3 / 5点
- 香港のレビューサイト、HONGKONG MOVIEでは、4 / 5点
海外レビュー抜粋
- 戦争についてどう感じるか?彼らは軍服を脱げば同じ民族です。その間にどんな憎しみや対立があるのか。映画はそんな学生兵士を賞賛していますが、本当に賞賛すべきは戦場ジャーナリストです。
- ティーンエイジャーの血によって戦争の残酷さと悲劇を描いてくれました。最後は少し涙しました。
- メロドラマすぎる
- この映画はメロドラマに依存しているので、現実味に欠けている
- 典型的な戦争映画
韓国や香港では好意的なレビューが多いですが、アメリカだと「メロドラマ」と否定的な意見が目立ちました。ロッテントマトではなんと43点という低評価!(笑)
私も感想の部分でお伝えした通り、ちょっとお涙頂戴的なオーバーな設定や臭い演出が目立ったので、冷静に受け止めている人も多いのだなと思います。
気になる日本公開はいつ?
本作は『長沙里:忘れられた英雄たち』という邦題にて、既に2020年に日本公開と発表されています!
配給はアジア映画に強いクロックワークスさんです。これまでに他の記事にて紹介した韓国映画もクロックワークスさんが配給してくれました(笑)
具体的な時期は未定ですが、おそらく2020年秋~冬にかけてではないかと睨んでおります。新型コロナウイルスの影響でまたどうなるか分かりませんが…。とにかく日本で観ることができるので、気になる方は是非チェックしてみてくださいね!
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