阿部寛が出演!マレーシア映画『夕霧花園』あらすじ&見所&感想。旧日本軍の捕虜だった女性と日本人庭師の男性の恋物語

2020 1/14
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マレーシアの同名小説を原作に、台湾人監督トム・リンがメガホンを取った『夕霧花園(The Garden of Evening Mists)』。第二次世界大戦の終盤から戦後のマレーシアを舞台に、旧日本軍の捕虜だったマレーシア女性と庭師の日本人男性の禁断の愛を描いたラブストーリーです。

日本人の庭師を演じるのは、実力派俳優・阿部寛。劇中では英語での演技に挑戦しています。本記事では、そんな阿部寛が出演しているマレーシア映画『夕霧花園(The Garden of Evening Mists)』のあらすじから見どころ、そして私が実際にみた感想をご紹介します。

目次

阿部寛出演の映画『夕霧花園(The Garden of Evening Mists)』概要

まずは、映画のあらすじ、キャストやスタッフなどの基本情報についてご紹介します。

あらすじ

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第二次世界大戦後のイギリス占領下のマレーシア。中国系マレーシア人のユン・リン(中国語名:李心潔 / リー・シンジエ)は、旧日本軍に捕らえられ慰安婦にさせられ死んでいった妹がいた。ユン・リンは、自分だけが生き残った罪悪感と妹を助けられなった後悔で日々苦しめられていた。戦後、牢屋の中で妹がいつも語っていた「美しい日本式の庭園を造る」という夢を実現しようと、日本の皇居庭師だったナカムラ・アリトモ(阿部寛)を訪ねる。憎きべき日本人と接するのは不本意だったが、妹の夢のために庭造りに励むユン・リン。しかし、寡黙でミステリアス、そして庭を愛するアリトモと交流していくに、次第に惹かれてしまう…。

キャスト

李心潔 / リー・シンジエ(ユン・リン役)

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マレーシア出身の女優。『The Eye』『夢遊 スリープウォーカー』などにて、アンジェリカ・リーという英語名で日本で知られていましたが、2011年東京国際映画祭来日時より、リー・シンジエに変わりました。本作では20代を演じているリー・シンジエですが、2019年現在でなんと42歳だそうです… 映画を観終わってから知ったのでビックリました。本作では広東語、中国語、そして英語を流暢に使い分けておりグローバルな女優さんです。

阿部寛(ナカムラ アリトモ役)

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寡黙でミステリアスな日本人庭師役として大抜擢されたのが俳優・阿部寛!誰もが知る日本の俳優さんですよね。なんと監督からオファーがあって、原作を読んで出演を決めたそうです。本作では、数シーンを除いては、セリフは英語!グローバルで活躍している役者だと浅野忠信や金城武、渡辺謙などのイメージが強いですが、阿部寛もどんどん海外にでている役者さんなんですね。

作品情報

原題夕霧花園
英題The Garden of Evening Mists
製作国マレーシア、イギリス
ジャンルドラマ、ロマンス
上映時間120分
監督トム・リン
キャストリー・シンジエ、阿部寛、シルヴィア・チャン、デヴィッド・オークス ほか

阿部寛出演の映画『夕霧花園(The Garden of Evening Mists)』見どころ

俳優・阿部寛が英語での演技に挑む!

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まず、注目したいのは日本人庭師のナカムラ役で出演している阿部寛!

本作では寡黙でミステリアスな役柄。背中や腕にはタトゥーがあり、自身でタトゥーを彫るシーンもあります。阿部寛はもともと英語が苦手だったようで、英語のセリフの練習に励み、役作りにかなり力を入れていたようです。

また、マレーシア女優のリー・シンジエとのラブシーンもあるのでこちらも見ものです!

日本映画ではまず描かれない、悲しい歴史を知ることができる

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戦争の問題(とくに慰安婦)はセンシティブですし、色々な意見があると思いますが、あくまで私がこの映画をみて思ったことをご紹介できればと思います。

本作のヒロインは、妹と旧日本軍に捕らわれしまい、日本軍基地で酷い扱いを受けたトラウマを抱える女性です。そのため、基地でのレイプシーンや虐待シーンなどが劇中に登場します。

このシーンは、日本人としてかなり辛い気持ちになりながら観ていました。ただ、日本の映画だと旧日本軍が、他国にしてきた行為や慰安婦について取り上げている映画は中々ありませんよね(あったとしても小規模なドキュメンタリーくらい)

そのため、この映画は、海外の視点からの旧日本軍について知ることができるいいきっかけになるのではないでしょうか。

海外の視点から見た、”日本の芸術”

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マレーシア映画でありながら、沢山の日本文化が登場する本作。

ナカムラが住む日本式の家には、障子や畳、書道や茶道、浴衣や折鶴などの日本伝統が劇中で頻繁に登場します。そして、ナカムラは庭園造りを通して、ユン・リンに日本芸術や文化について語ります。

はじめは日本を憎んでいたユン・リンですが、日本の繊細で質素、けど美しい芸術にどんどん魅せられていくのです。 この映画は、海外の映画ではありますが、日本映画よりも日本芸術や文化について理解することができます。

感想

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今回、マレーシア映画を人生ではじめて観ました。
といっても監督は台湾人ですし、飛び交うのは広東語、英語、日本語とかなりグローバルな映画。

海外の映画ではありますが、日本の静かで繊細な美を感じることができますし、戦争や歴史についても学ぶことができたのでとても勉強になりました。かなり静かな映画で少し哲学的な内容だったので、夜のレイトショーに1人で観に行くくらいがちょうどいいかもしれないです。また、やはり旧日本軍によるレイプシーンなどはかなり衝撃的でしたので少し注意が必要です。

おすすめ度 3.7点 / 5点

  • 第二次世界大戦時などの歴史に興味がある方
  • 日本のアートや文化に興味がある方
  • 静かでテーマがしっかりした映画が好きな方

におすすめの映画です!

どうしてもエンターテインメント性は低いので、アメコミのようなテンポの良さと明るさはありません(笑)淡々としていて重めなので疲れた時に見ると寝落ちしてしまうかも…

海外からの評価

海外での反応はどうでしょうか?

  • アメリカの有名映画サイト、IMDBでは、7.5 / 10点
  • 香港の有名サイトHONGKONG MOVIEでは、4.3 / 5点

海外レビュー抜粋

  • 哲学的すぎるかもしれないが、きちんとエモーショナルな部分もある
  • 繊細で美しい芸術映画
  • しっかりとした歴史的なロマンス
  • Abeの演技は、乏しい英語のせいで残念な演技になってしまった

ある方が阿部寛の英語についてコメントしていましたが、確かに阿部寛の英語の発音は日本人特有のカタカナ英語になっており、外国人からしたら聞き取りずらそう(笑)

でも当時の日本人の英語力って高くなさそうですし、しかも庭師という職業からも英語が流暢に話せるわけではなさそう。ある意味リアルで良いのかもと思いました。

また、映画が終わってエンドロールに入った瞬間に、スクリーン内で拍手が起こりました。

気になる日本公開は?


さて、気になる日本公開ですが、現在まだ未定です。

正直、旧日本軍のシーンが結構キツいので、もしかすると日本公開は厳しいかもしれません…

ただ、本作は阿部寛が出演していますし、2019年の東京国際映画祭でも上映された作品ではあるので日本公開を期待しましょう!

規模は小さそうですが、どこかのミニシアターで上映するかもしれません。

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