ブルース・リーやジャッキー・チェンなど多くのアジアスターを生んだ香港。
香港の大きなデパートやショッピングモールには必ずといってもいいほど、シネコンが併設しており、映画は香港人にとって気軽な娯楽の1つでもあります。
そんな映画大国の香港ですが、日本同様にミニシアターは経営が難しく年々減っています。お客が見込めるハリウッド作品ばかりが上映され、アート系やインディペンデント系作品を上映するミニシアターが減ってきている今日。
そんな中、香港の映画・カルチャー好きにとって”聖地”になっているミニシアターが香港・九龍の油麻地にある「ブロードウェイ・シネマティーク(百老匯電影中心)」です。
本記事では、そんな香港のミニシアター「ブロードウェイ・シネマティーク(百老匯電影中心)」の基本情報から魅力までご紹介します。
ブロードウェイ・シネマティーク(百老匯電影中心)の基本情報
香港のアートとカルチャーの中心地である、ブロードウェイ・シネマティーク。
ミニシアターではありますが、実は、運営しているのは香港のシネコンチェーンBroadway Circuitという会社です。
いくつもの映画館を抱えるBroadway Circuitですが、その中でもユニークな映画館を作ろうとして出来たのがブロードウェイ・シネマティークなのです。
1996年11月に設立され、50か国以上の400以上の映画を上映。年間最大20の映画祭、イベントを開催しており、まさにアートとカルチャーの中心地。
本記事では、そんなブロードウェイ・シネマティークの基本情報についてご紹介します。
1.料金
まず気になるのは、料金ですよね。
ブロードウェイ・シネマテークの料金表は以下の通り。
大人 | 95HKD(約1300円) |
小人 / 学生※ | 75HKD(約1000円) |
シニア※ | 75HKD(約1000円) |
火曜日(祝日を除く) | 75HKD(約1000円) |
モーニングショー(午前11:35まで) | 60HKD(約830円) |
※身分証明書の提示が必要です
映画館によって料金が異なる香港ですが、ブロードウェイ・シネマテークは平均価格くらいでしょう。モーニングショーや火曜日の割引サービスを利用してお得に映画を観ましょう!
2.吹替 / 字幕
まず、日本語字幕はありませんのでご注意ください。
気になる香港の映画館の吹替 / 字幕は以下の通りです。
英語圏の映画 | 広東語字幕(中国語字幕)あり |
英語圏以外の映画 | 英語字幕+広東語字幕 (中国語字幕)あり |
香港の映画館で有り難いのは、英語の字幕があること。
もし英語に自信がなければ、 ヨーロッパや韓国など英語圏以外の映画を、英語+中国語字幕付きで観ることをおすすめします。英語の勉強にもなります!
また、ブロードウェイ・シネマテークでは毎回のように日本映画も多く上映しているので、日本語音声のまま鑑賞することもできますよ!
3.上映作品の特徴は?
ブロードウェイ・シネマテークでは、世界各国のアート・インディペンデント系を中心に上映しています。その幅は広く、世界50か国を超える、400本以上のアート映画を扱っています。多くのシネコンでは、話題のハリウッド作品を中心に上映していますが、主流ではないユニークな映画体験をしたい人にとってピッタリの映画館です。
また、日本のミニシアター系作品も頻繁に上映しています。最近だと、『ウィーアーリトルゾンビーズ』や『宮本から君へ』などの日本のミニシアター作品もここでは観ることができます。
4.上映スケジュール確認・チケット購入方法
上映スケジュールの確認は、「HongKong Movie」というサービスを利用するのが簡単でおすすめです。
ブロードウェイ・シネマテークの上映スケジュールページから、時間を確認し、オンライン予約したい場合はそのまま日本と同じフローで購入ができます。
ミニシアターですが、しっかりとwebからのチケット予約に対応しているので嬉しい!
直接、映画館でチケットを購入したい場合は、窓口またはモニターで購入できます。
窓口ではスタッフと英語で話す必要があるので、英語が不安だったらモニターから購入しましょう。
香港の映画館でチケットを購入する方法はこちらをチェック
5.年間会員システム「bcinephile VIP members」
ブロードウェイ・シネマテークには、「bcinephile VIP members」という年間会員システムがあります。
- 年会費:120HKD(約1700円)
- 更新料:100HKD(約1400円)
VIP会員の特典内容は以下の通り。
- 入会特典として無料鑑賞券 1枚プレゼント
- 映画チケット料金 20%OFF
- ポップコーンなどのコンセッション料金 20%OFF
- 誕生月は無料鑑賞券 1枚プレゼント
- bcinephile film libraryで映画コレクション(DVD、Blu-rayなど)を無料貸出
- ボーナスポイントを貯められて、鑑賞券やグッズと引換えができる
これらの特典はブロードウェイ・シネマテーク以外の同系列映画館でも利用できます。
個人的に嬉しいのは、1階にあるbcinephile film libraryでの無料貸し出しシステムです。
「映画の図書館」という名前通り、ここでは3000点以上のDVDやBlu-rayの映画コレクションが無料で借りることができるのです!すごくお得感がありますよね!
6.アクセス・営業時間などの情報一覧
名称(英語) | Broadway Cinematheque |
名称(広東語) | 百老匯電影中心 |
スクリーン数 | 4スクリーン |
座席 | 460席 |
住所 | Prosperous Garden, 3 Public Square Street, Yau Ma Tei, Kowloon, Hong Kong |
アクセス | MTR油麻地駅 出口Cから徒歩3分 |
電話番号 | +852-2388-0002 |
メールアドレス | info@cinema.com.hk |
営業時間 | 10:30~22:30 |
外部サイト | ブロードウェイ・シネマテーク公式サイト 公式Facebook 公式Instagram |
ミニシアターだけではない!2つの素敵なお店が併設
ブロードウェイ・シネマテークのスクリーンは、実は2階にしかありません。
1階にはチケット売り場と、そして2つの素敵なお店が併設されています。
映画・カルチャー好きには堪らない、そのお店についてご紹介します。
1.映画のポスターやDVDなどが勢ぞろいのストア「KUBRICK」
ブロードウェイ・シネマテークに入って右側にあり、壁一面に飾られた大きな映画のポスターが目印なのが、あの有名監督スタンリー・キューブリックから名前をとった「KUBRICK」という映画グッズストアです。
世界中の映画のポスターやフライヤー、DVDやBlu-rayが販売されています。
あと、なぜか日本版の海外映画ポスターや日本映画のフライヤーが多く売られています。
これらのポスター、劇場で展示されているものを同じサイズのものだと、日本で買おうとすると結構値段が高いです…。メルカリでも3000円~5000円以上します(泣)
しかし「KUBRICK」ではものによりますが、1000~2000円前後で買うことができます。
私はここでポスターをまとめ買いしました(笑)
2.香港版蔦屋書店?ゆったりした時間を味わえるカフェ「KUBRICK BC( ブック&カフェ)」
ブロードウェイ・シネマテークに入って左にあるのが、同じくスタンリー・キューブリック監督から名前をとった「KUBRICK BC( ブック&カフェ)」です。
ここは、日本でいう蔦屋書店みたいな空間で、本屋さんとカフェが一緒になっています。
ここで売られている本は、映画の専門書や写真集、香港のイラストレーターやカメラマン、アーティストの作品ばかりで、ビジネス書などはありません。
カフェの雰囲気もとてもゆったりとしていて、ここのカフェラテが美味しいのでおすすめです。ちなみに、残念ながらWi-Fiありませんが、充電コードはあります。
また、カフェの入口にはオーガニック系の日用品や生活雑貨等も売っていいます。
映画を観なくても、たくさんの人がこのカフェに訪れている人気カフェです。
ブロードウェイ・シネマティーク(百老匯電影中心)3つの魅力
次に、ブロードウェイ・シネマテーク(百老匯電影中心)の3つの魅力をご紹介します。
1.ここでしか観れない映画を観ることができる!
やはり、普通のシネコンでは上映していない映画を観ることができるのは最大の魅力と言えるでしょう!主にアート系やインデペンデント系は香港だけではなく、日本国内でもなかなか観る機会が少なくなっている現在、ブロードウェイ・シネマテークのように積極的に上映してくれる映画館は珍しいです。
また、日本のミニシアターも他の映画館ではほぼ上映していないので、香港に住む日本人にとってもとても嬉しいことですね!
2.香港の映画・カルチャーの最先端を味わえる
ミニシアター、書店、映画関連グッズなどを扱うブロードウェイ・シネマティークは、香港の映画・カルチャー好きが自然と集まってくる空間です。
そのためか、ここだけはすごくオシャレな人が多いです(笑)
映画や書店では、今アツい映像作家やアーティストの作品を常にヒューチャーしているので、香港映画・カルチャーの最先端をここで味わえることができます。
3.映画祭が多く開催されている!
ここでは、香港アジア映画祭、LGBT映画祭、香港人権映画祭や特別プログラムを定期的に開催しており、年間最大20もの映画祭が開催されています。
その期間は、監督や俳優さんが2階のロビーで舞台挨拶もよくやっているので、ちらっと除くこともできますよ。
ちょうど最近まで、香港アジア映画祭2019が10~11月にわたって開催されていました。
日本の作品も多く出品されているので是非チェックしてみてくださいね。
注意事項
最後に、ブロードウェイ・シネマテークに行く際の注意事項について、私が気づいた注意点をご紹介します。
- 上映中にスタッフが盗撮防止のパトロールに来る時があるので気が散る
- 探せばもっと安い料金でみれる映画館が他にもある
- 入場開始がギリギリなので、2階のロビーがよく混雑している
映画の盗撮防止のために、スタッフがパトロールに来るのですが(毎回ではないです)、スクリーンの前方に立っているので、意識しちゃうと気が散ります。
後ろ側の席なら遠いので気にならないかもしれませんが、前方の席に座るとスタッフに目がいってしまうので、注意が必要です。
また、ブロードウェイ・シネマテークの映画の料金は平均的ですが、探せばもっと安い映画館が他にあります。もし、ここ以外でも上映しているような映画なら、他の映画館も探してみましょう。
まとめ
今回は、
- ブロードウェイ・シネマティーク(百老匯電影中心)の基本情報
- ミニシアターだけではない!2つの素敵なお店が併設
- ブロードウェイ・シネマティーク(百老匯電影中心)3つの魅力
についてご紹介しました!
観光客も少なく、地元のカルチャー好きに愛されているアートスポット、ブロードウェイ・シネマティーク。
是非、みなさんも一度足を運んでみてくださいね!
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